なかなか寝付けない、寝酒をすると眠りやすい、などの理由で就寝する前に飲酒をするという方がいらっしゃると思います。欧米ではナイトキャップといって一般的な風習となっているそうです。
アルコールは不安を抑えたり精神の緊張をほぐす作用があるので、たまに飲酒するのであれば寝入りをよくするには効果的な部分もあるようですが、常に寝酒をすることはよくないようです。
人間は高い体温が下がるときに眠くなるそうで、アルコールには、高くなった体温を下げる効果があるらしく、飲酒後に急に眠くなるそうです。
睡眠時、脳は比較的活発に活動して眠りの浅い「レム睡眠」と、脳は休んで眠りの深い「ノンレム睡眠」を約90分周期で繰り返すそうですが、アルコールは3時間ほどたつと分解され『アルデヒド』という有害物質に変わり、交感神経を刺激して覚醒状態にしてしまうようで、睡眠のリズムを狂わせ、深い眠りが少なくなり、浅い眠りが増えるという非効率な睡眠となり、睡眠の途中で目が覚めたり、アルコールによる利尿作用のために目が覚めることもあり、脳が休まることが無く、快適な睡眠を得ることは無いようです。
もし、寝付けない状態が続くのであれば、就寝前に飲酒するより、睡眠導入剤を用法、用量を守って服用した方が良いらしいです。それでも寝付けなかったり、眠りが浅いなど、眠りに対する障害があるようならば、専門の医師に相談することが必要なようです。
夜に飲酒するときは、就寝時間の3時間前までにし、酔いを醒ましてから眠ると良いらしいです。